インドは独立しましたが、搾取構造において、白色の搾取者が褐色の搾取者に変わっただけでした。インドの民族主義者は、大衆における民族主義を高揚させることで、搾取を目立たないものにしています。
インド人は宗主国イギリスからあまり学ばなかった。一方、イギリスはインドから多くを学び、ガンジーの教えはイギリス帝国を解体、再編成し、イギリス連邦を成立させています。
ガンジーは夢半ばにして暗殺されたため、インドの搾取構造は解体されず、そのまま残ってしまいました。インドの独立はある意味時期尚早だったのかもしれません。
単に「伝統」を踏襲するだけでは、社会が良くなることはほとんどありません。インドの深刻な問題である児童労働問題も、1つの「伝統」です。我々の理想郷は過去には存在せず、未来に創っていくしかない。
2006年10月の法改正で、児童労働規制がインドでも始まりました。独立から50年以上たって、ようやく政府は問題解決に着手しました。
しかし、現時点で推定約9000万人の14歳未満児童がまだ働いています。インドで15歳未満の人口は約4億人ですから、5人に1人が学校に行けずに働かされているのです。
TIME誌のMadhur Sigh記者は、次のように報告しています:
Haldiram's restaurant, in New Delhi, India, is noisy and crowded. At the larger tables, stylish young parents, well-dressed grandparents and happy, excited children are enjoying dinner. At smaller tables nearby sit the ayahs, thechildren's nannies. These girls are barely older than the kids they care for, and look heartbreakingly out of place.Each girl makes less money in a month than her employers will spend on dinner that night. None of the girls will go to school. They will spend their lives eating leftovers and wearing hand-me-downs.
日本にも支社を持つGAP社が、児童労働で作られたレースを縫い付けた子供服を売っていたことで批判されたのも、ごく最近のことです。
問題は単純ではなく、子供に人権尊重を唱えるPrathamのように、法改正の効果に肯定的な団体もあれば、児童労働の禁止を唱えてきたBachpan Bachao Andolanのように、今回の法改正にむしろ異を唱えている団体もあります。
インドよりも穏やかに独立していったニュージーランドのマオリ族のほうが、現時点ではインド人よりも幸福でしょう。
財界では、IT業界の覇者であるInfosysやWiproなどは、インドの若年人口が抱える大きな問題を意識していて、10,000の図書館や7,500の学校を建てています。やはり、革新的な企業が革新的なことをやるということは、ここでも真実でしょう。しかしながら、これもどことなく上滑りしている感があります。工場で働かされている子供たちに、こうした施設を利用できる機会があるようには思えない。