search this site:

Chaotic Neutral

左にも右にもよらず、自由な生き方探し。

経済思想と経済実態 ― 再配分銀行試案


前提と背景

中央銀行は景気が冷え込むと、金利を下げ、銀行に資金を提供する。さらに、中央銀行における各銀行の口座を水増しして量的緩和まで行うことがある。

しかし、中央銀行のこの金融政策で、直接潤うのは銀行のみであり、銀行が産業に積極的に出資しなければ、冷え込んだ景気は暖まらない。政策金利が長期金利を大きく下回ると、銀行は国債を買うだけで確実に利益を上げることができるようになるので、産業への積極的な出資はむしろ起こりにくくなることがある。

仮に銀行が産業に積極的な出資を行っても、産業が国内労働者の生活を底上げしてくれるとは限らない。銀行からの出資を、産業は外国での工場や営業拠点の確保に使うかもしれない。

銀行は融資を行うことで、利子を稼ぐ。つまり、銀行による積極的な融資は、より大きなデフレ圧力を時間差で生じさせることになる。現実には通貨の購買力は長期下落傾向にあるが、これは債権が不良化するためである。金融緩和の純額は、不良化した債権の総額に他ならない。

つまり、現在の資本主義システムで、債権の不良化と債権放棄は、好景気の後に不可避に発生してしまう。不良債権問題の本質は、債務を減免してもらえる者とそうでない者の間の格差なのだ。

再配分銀行

再配分銀行は、通貨発行権を持つ。

再配分銀行は、自国通貨建ての市場で、株、債権、不動産証券、商品先物など、広範囲な銘柄で基調に追従する長期ポジションを取る。

経済状態が良好で、投機市場の値動きが穏やかであると、再配分銀行は損失を被り続ける……つまり、通貨を市場に供給し続ける。経済状態が良好なのだから、通貨はすぐに投機から投資に流れ、産業育成の力となる。再配分銀行は通貨発行権を持っているので、いくら損失を被っても破綻しない。

経済が過熱し、株価などが一方的に上がり続けると、再配分銀行は買いポジションで利益を増し続ける……つまり、市場から通貨を吸収し続ける。再配分銀行は通貨を破棄処分することで、この利益を放棄し、市場を冷やす。過熱が終了すると、再配分銀行による通貨吸収も自然に止まる。

経済が冷え込み、株価が一方的に下がり続けると、再配分銀行は売りポジションで利益を増し続ける……ここでは、巨額の富を持っている株主などから、再配分銀行が通貨を吸収する。再配分銀行は、この利益を低所得者に配分する。

コメントの投稿

URL
コメント
パスワード
秘密
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://reviva.blog1.fc2.com/tb.php/1093-47cd8b08

経済思想のこと

楽天から検索された商品入門経済思想史世俗の思想家たち¥ 1,575オススメ度:★★★ちくま学芸文庫 著者:ロバート・L.ハイルブローナー/八木甫出版社:筑摩書房サイズ:文庫ページ数:543p発行年月:2001年12月原書第7版こ…自由と秩序の経済思想史¥ 2,940オススメ度:...