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Chaotic Neutral

左にも右にもよらず、自由な生き方探し。

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投資理論 ― とある市場モデル


証券の収益性は

Ul9pPVxhbHBoYV9pK1xiZXRhX2lSX20rXGVwc2lsb25faQ.png
XGFscGhhX2k.png ··· 証券固有の収益性
XGJldGFfaQ.png ··· 証券のベータ値
Ul9t.png ··· 市場全体の収益性
XGVwc2lsb25faQ.png ··· エラー

という市場モデルで書き表わされる。

しかし、このモデルはそれ自体大して役に立つものでもない。

実用を試みるに際して、最初で最大の問題になるのはのXGFscGhhX2k.png見積もりである。XGFscGhhX2k.pngを客観的かつ妥当な誤差内で推定する方法はまだ存在しない。

XGJldGFfaQ.pngを求めるには計算期間の設定が必要だが、その設定そのものはやはり裁量による。つまり、テクニカル分析で移動平均の適切な計算期間を設定しようとすることと同様である。

Ul9t.pngの一寸先は闇だ。ゆえに、XGJldGFfaQ.pngが小さい証券の買い入れとXGJldGFfaQ.pngが大きい証券の売り込みを組み合わせることが、現実の市場でのヘッジ戦略となっている。これは市場が下落する局面では優れた戦略となるし、実は乱高下局面でもうまくいくと考えられる。

しかし、買い入れと売り込みの大きさが同じであれば、このヘッジ戦略は市場のバブル化に際して含み損を抱える。暴落に備えたヘッジ戦略が、暴落直前のバブル化した市場では苦戦するのだから、このモデルから心安らかな運用を実現するのは困難だ。

また、XGJldGFfaQ.pngの計算期間の設定次第で、の値と変化率が変わる。当然だが、銘柄間でXGVwc2lsb25faQ.pngのばらつきが大きくなれば、モデルの信頼性は低下する。仮にこのモデルが主流のモデルであるとし、市場のバブル化時に運用担当者が売り玉を減らしていたとしたら、バブル化後のポートフォリオは買い越しになっているため、モデルの信頼性低下はUl9t.pngへの下げ圧力になる。つまり、個々の運用担当者にとってモデルの信頼性が損なわれている間に、モデルの必要性は高まっていく。

このモデル自体は市場全体のリスクにも銘柄固有のリスクにも対応できないのだ。

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投資理論 ― 突っ込み買いの新機軸 ― III


 割安株で利益を上げ続ける人もいますし、成長株で利益を上げ続ける人もいます。
 どちらも利益を期待できるのであれば、割安株と成長株に分散することは、投資の安全性を高めるはずです。
 メアリー·バフェットが著作に参加している『バフェットの財務諸表を読む力』には、株への投資で世界に名を知られているウォーレン·バフェットの銘柄選択の基本が書かれています。
 バフェットについての数多くの書籍と違い、『バフェットの財務諸表を読む力』では、減価償却費を経費として重要視しています。設備は劣化し、いずれは新たな設備投資が必要になるのですから、減価償却費を無視するのは非合理でしょう。
 同書では、意外なことに、流動資産/流動負債を重視していない。競争力が非常に高い会社であれば、常に潤沢な現金収入があるため、流動資産/流動負債 ≤ 1の状態でも安定し、成長を続けます。
 総合的に考えると、要は、売上高から純利益へのつながりを大雑把にとらえれば、成長株選別の客観的方法としてそこそこのものができると思います。

売上高 - 原価 = 粗利益

粗利益 - 販売および一般管理費 - 研究費 - 減価償却費 - その他費用 = 税引き前利益

税引き前利益 - 納税額 = 純利益

成長株第1条件:
純利益 ≥ 売上高 × 0.2

成長株第2条件:
過去5期に渡って売上高が毎期上昇している or
売上高が2期前より5%以上上昇し、4期前より10%以上上昇している

成長株第3条件:
売上高 ÷ 4期前の売上高 ≥ 原価 ÷ 4期前の原価 and
売上高 ÷ 4期前の売上高 ≥ 販売および一般管理費 ÷ 4期前の販売および一般管理費 and
純利益 ÷ 4期前の純利益 ≥ 売上高 ÷ 4期前の売上高

 不況下の今の日本で、これらの条件は極めて厳しい。国内上場株で、条件を満たすのは10銘柄もありません。しかし、永久保有でもいいくらいの成長株とはそういうものです。

投資理論 ― 突っ込み買いの新機軸 ― II


 10年間の最高値を付けた後、1年以内に前年最安値を下回った銘柄と、10年間の最安値を付けた後、1年以内に前年最高値を上回った銘柄を比べれば、後者のほうが投資妙味は大きい。個別銘柄についての判断は、市場全体についての判断よりもさらに長期的な観点に基づいていたほうがいい。
 株価は長い目で見れば事業内容を反映するのですから、事業内容と株価の関係を観察しなければならない。
 例えば、株価利益倍率(PER)は実用性に乏しい。2007年7月の終値で、7203トヨタの株価は7800円、株価利益倍率は14.68あたりで、一般に割安と見なされる水準にありましたが、2009年10月13日現在においては、3600円あたりをうろうろしています。赤字の時のほうが株価は安いが、株価利益倍率はそういう状況に対応できない。
 比べると、株価売上高倍率(PSR)は実用性が高い。売り上げは利益ほど変動割合が大きくなく、赤字の年にもまず問題なく使えます。

割安銘柄:
株価売上高倍率 ≤ 1.00

成長指数 = (終値 - 52週間最安値) ÷ 52週間最安値 - (52週間最高値 - 終値) ÷ 52週間最高値

 割安銘柄のうち、日々の取引額が上位30までの銘柄を観察対象にします。
 毎営業日に1銘柄を再検証し、次の基準で買い入れ候補を抽出します。

買い入れ候補:
成長指数 ≥ 割安銘柄取引額上位30の成長指数の平均値

 それぞれの銘柄を30日に1回再検証することになります。個別銘柄の観察にはダマシがつきものであるため、観察回数を間引くことで、ダマシに遭遇する確率を下げるのです。(これは特殊な考えではない。例えば、週足の移動平均は週の終値以外の価格を考慮しない。観察回数を間引くことで、ダマシを避けています。)

投資理論 ― 突っ込み買いの新機軸 ― I


 「突っ込み」は株価の急落のことです。
 相場格言に、「山高ければ、谷深し」があります。穏やかな相場からの急落よりも、高騰を続けた相場からの急落のほうが深いものになりますから、直近の下落基調だけではなく、その前の上昇基調も考慮に入れなければなりません。
 日経平均やTOPIXなど、数多くの銘柄の価格の合成的平均値はあまり役に立ちません。重要なのは、株式市場内での銘柄の成長率のばらつきです。
 まずは、まあまあ安全といえる状況を察知することを目的とします。地方の取引所に情報している銘柄は株価をつけない日も多いので、この段階では、東京証券取引所に上場している銘柄だけを数えます。

急騰銘柄:
終値 ≥ 終値の25日間平均 × 1.15 and
終値 ≥ 終値の10日間平均 × 1.10

急落銘柄:
終値 ≤ 終値の25日間平均 × 0.85 and
終値 ≤ 終値の10日間平均 × 0.90

急騰銘柄数平均 = 当日の急騰銘柄数 × 1/64 + 前日の急騰銘柄数平均 × 63/64

急落銘柄数平均 = 当日の急落銘柄数 × 1/64 + 前日の急落銘柄数平均 × 63/64

準安全圏開始:
急落銘柄数 ≥ 急落銘柄数平均 × 4 and
銘柄数 ≥ 急銘柄数平均 × 3 /*要注意*/

準安全圏終了:
急騰銘柄数 ≥ 急騰銘柄数平均 × 3 and
銘柄数 ≥ 急銘柄数平均 × 4 /*要注意*/

 準安全圏開始直後は買い入れ方にとってかなり安全であり、その後、準安全圏終了までは、追加の工夫である程度安全に買い入れを狙うことができるでしょう。

土風火水サイクル


世界大恐慌を振り返ってみよう。株価は約1/10になった。

当時、7割を国債に、3割を株に投資するファンドが存在したとすると、株での損益は金融資産全体に対して-27%であったことになる。一方、国債の金利は+6.5%ほどであったので、税引き後でも+5.0%は毎年確実に取れたことになる。

つまり、株で損失した分をこのファンドが取り戻すのに、約7年しかかからなかっただろう。

このように、国債と株に分散する投資を「水型投資」または「水」と呼ぶことにしよう。

大恐慌から1953年までのぐずついた時期に、ベンジャミン・グレアムらによって、業務内容が分かりやすい割安優良株を拾う投資法が大きく進歩した。彼らは1954年のコンピューター量産化以降、莫大な利益を手にすることとなった。

分かりやすい割安優良株を拾う投資を「土」と呼ぶことにしよう。

1960年代の終わりごろ、基調に乗り、空買いも空売りも行い、どのような状況でも絶対的利益を出すことを追求するヘッジファンドの台頭が始まった。彼らは、1980年代のアメリカの長期低迷を生き延びた。

基調に乗る投機売買を、「風」と呼ぶことにしよう。

1990年代、「IT革命」――というのは、実際にはその時には起こらなかったが――の名のもとに、多くの新しい会社がアメリカを代表する会社に成長た。アメリカの時価総額上位100社のうち50社以上がヴェンチャービジネスという時代に、新興産業に集中投資して、莫大な利益を手にする人々が現れた。

新興産業への集中的な投資を、「火」と呼ぶことにしよう。

「火」の投資に陰りが見え始めると、「火」の投資家の多くがなぜだか不動産を買う。2003~2006年のアメリカだけではなく、1990~1992年の日本でもそうだった。

もしも、「火」の成功者の全員が賢しく「水」に切り替えるならば、問題は深刻化しないはずだが、株で100倍、1000倍に投資額を膨らませた経験から程ない人々にとって、年利で+5~7%の国債に運用資金の70%を回すのはあまりにつまらないことに思えるだろう。だから、危険でも利回りの良い不動産を買ってしまう。

こうして商人の主役はまた「水」に戻る。

主役が「火」から「水」に交代する期間に、従業員が会社を激安値で買収する絶好の機会が訪れるのだが……残念ながらやりたがらない。

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